舞台では色んなアクセサリーをします。そして踊る、走る、飛ぶ!
だけど、落としてはいけないのです。なぜなら……

●他の人の邪魔になるから
落ちているアクセサリーを誰かが踏んで、転んで怪我をする場合もあります。裸足で踊る時もあるから危ない。
それに踏まれたら、壊れちゃいます。落とし主は悲しい…。

●舞台機構
もしセットの隙間に入ってしまったら…? とても危険です。

●お客様に見えるから
「あっ…あの人、イヤリング落としたわ…あっ、誰かが拾ったわ…」こうしたハプニングが、お客様に見えちゃう場合もあります。それって格好悪いし、お客様に失礼。

そんなわけで、アクセサリーに限らず、被り物や小道具など、舞台で落し物は厳禁なのです。


それでも落としてしまったら……本人もしくは周りの誰かが拾います。たとえ踊りながらでも、さりげなく。

拾ったら、衣装のどこか(娘役ならドレスの胸元とか)に隠したり、袖に引っ込むまで手に隠し持ったままであったり。
それが壊れないものなら、袖に向かって投げ入れることも。

いずれにしろ、こうして周りにも迷惑をかけるから「あっ落としちゃった~」と笑って済まされないのです。



ワタクシ、落し物はしないけれど、拾い物はよくしていました。
よく覚えているのは…

ショーの中詰め。下手でWトリオをしていた時。
センターに上級生の被り物がゴロっと落ちているのを見っけ!
暗転と同時に、逆方向のセンターまで走り、拾ってまた下手袖までダッシュ。
引っ込んだと同時に次の照明イン。ギリギリセ~フ。

この素早さ、今じゃできないわ…