桜木星子の“宝塚×MAG”

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宝塚歌劇を「知って」「好きになって」「もっと楽しんで」いただくためのMagazine

愛原実花

9月 12日

雪組トップスター・水 夏希さん、トップ娘役・愛原実花さん、退団

本日9月12日(日)、『ロジェ』『ロックオン!』千秋楽(東京宝塚劇場)にて、雪組トップスター・水 夏希さんが、宝塚大劇場の舞台を卒業しました。

またトップ娘役・愛原実花さんをはじめ総勢10名の退団者も、宝塚歌劇団を退団しました。

Mizu_Natuki Thank you水 夏希さんは月組公演『グランドホテル』『BROADWAY BOYS』で初舞台を踏みました。
79期生。
2006年12月、雪組トップスターに就任。
愛称、ミズ、ちか。


10年近く前のこと。
ある宙組公演を最前列で観劇しました。
銀橋にいる水 夏希さんを真下少しナナメ横から見上げた時、驚きました。なつめさん(大浦みずきさん)にそっくりだぁ~……と。

でも似ていたのは、真下少しナナメ横からの風景だけではありませんでした。
キレのいいダンス。
シャイで真面目なところ。
下級生を引き上げてくれるところ。
正塚晴彦先生の描く“男”が似合っていたのも同じですね。


「歌劇」9月号の「水 夏希を送る言葉」のコーナーで、大野拓史先生がこんなことを。

「水さんとの最も幸せな出会い方は、その後輩となることではないか…」
(株式会社阪急コミュニケーションズ「歌劇」2010年9月号より)

わかります。ものすごくわかります。

私も、水 夏希というトップスターの組の組子になってみたかった……。

魅力的な男役、心から尊敬できるトップスターでした。



そして愛原実花さん。
2004年、雪組公演『スサノオ』『タカラヅカ・グローリー!』で初舞台を踏みました。90期生。
2009年、雪組トップ娘役に就任。
愛称、みなこ。

芝居の上手い人でした。
「それもそのはず、お父様は……」と言われることは、彼女にとって、時には重荷になっていたかもしれませんね。
でも、芝居のセンスをしっかり受け継いでいたことには変わりありません。

サヨナラ公演中に、お父様、つかこうへいさんがお亡くなりになっても、普段と変わりなく気丈に舞台を務め上げた役者根性。
やはり「それもそのはず…」と褒めてあげたい…
よく頑張りました。



同じく退団者の真波そらさん、彩夏 涼さん、紫友みれいさん、悠月れなさん、梓 晴輝さん、美乃ほのかさん、花城 舞さん、琉動真瑳さんも、お疲れ様でした。


これからも、貴女方の、太く長い道を、新たに作って下さい。
応援しています。

これまでどうもありがとう。お疲れ様。


淋しいですねぇ……


■All About「宝塚ファン」
 雪組トップ・水 夏希、愛原実花―退団
7月 12日

つかこうへいさん、安らかに…

7月10日、つかこうへいさんがお亡くなりになりました。
肺ガンであることを公表なさってから約半年。
62歳の早過ぎる最期でした。

愛娘みな子さんは、雪組トップ娘役の愛原実花。
彼女は今、トップスター・水 夏希と共に、自身のサヨナラ公演『ロジェ』『ロック・オン!』の真っ最中です。

つかさんは10日(土)午前10:55分に家族に看取られながらお亡くなりになりましたが、それは宝塚大劇場11:00公演の開演5分前。
お父様がお亡くなりになるその頃、みな子さんは、それを知ってか知らないでか、衣装を着替え終え、舞台袖にスタンバイしていたことでしょう。


どこか体調が悪い時に立つ舞台は、とても辛いものです。
同じく、心配事のある時の舞台も、本当に本当に苦しいものです。

タカラジェンヌだって人。
様々な悩みや心配事を抱えています。

なぜ今、ここにいなくてはいけないんだろう…
なぜこんな時に、笑わなくてはいけないんだろう…
なぜ……舞台に立たなくてはいけないんだろう…

理由はどうであれ、タカラジェンヌたちがみな経験し、乗り越える思いです。

その中でも最大の理由が、大切な人の死でしょう。

公演中、大切な人を亡くされた方を何度も見てきました。
化粧が落ちるから…と泣くことさえできず、ただただ気力のみで乗り切る姿に、こちらの胸も張り裂けそうでした。
「芸人は、親の死に目には会えない」……なのです。


折りしも、みな子さん…愛原実花にとって、最後の舞台です。
トップ娘役という重責も担っています。
お父様のご病状を心配しつつ稽古をし、初日の幕が開き、ヒロインを務め……
その苦しさは、計り知れません。
辛かったよね……


みな子さんの宝塚人生、あと2ヶ月余り……
なんとかそれまで……とみんなが、1番につかさんご本人が思われたことと思いますが、それは叶いませんでした。
しかしおそらくどの生徒の親御さんよりも、舞台の厳しさをわかっていらっしゃいますよね。
ご自身の最期の時も舞台に立っていた娘を、誇りに思われたことでしょう。
そしてきっとどこかから見守っていらっしゃることでしょう。
「頑張れ! 」


偉大なる劇作家、演出家、つかこうへいさんのご冥福をお祈り申し上げます。


そして9月4日(土)より全国ツアーにて【『銀ちゃんの恋』-つかこうへい作「蒲田行進曲」より-】が、宙組・大空祐飛主演にて再演されます。

つかさんはお亡くなりになり、愛娘ももうすぐ退団しますが、もう一つの娘、作品という娘が、宝塚歌劇団にこうして残ります。

5月 20日

「宝塚GRAPH」2010年6月号

「宝塚GRAPH」 2010年6月号

「宝塚GRAPH」2010年6月号

 ◆表紙凰稀かなめ・愛原実花

THE FIVE SENSES 愛音羽麗
スペシャルピンナップ 柚希礼音 他

2010年5月20日発売 価格700円

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桜木星子

元タカラジェンヌ&いち宝塚ファンの視点から宝塚歌劇の魅力をご紹介します。
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