桜木星子の“宝塚×MAG”

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宝塚歌劇を「知って」「好きになって」「もっと楽しんで」いただくためのMagazine

宝塚音楽学校

3月 2日

97期生、宝塚音楽学校を卒業

舞台に必要な実技や礼儀作法を2年間しっかり教え込まれ、卒業公演でもある文化祭を終えた97期34名が、昨日3月1日、宝塚音楽学校を卒業しました。

卒業式を終えても、同期生や家族といっしょに羽を伸ばす間もなく、黒紋付に緑の袴姿のまま、宝塚歌劇団の入団式へ。
これで晴れて、憧れのタカラジェンヌになれたのです。

初舞台は4月15日(金)~5月16日(月)に宝塚大劇場にて上演される星組公演『ノバ・ボサ・ノバ』『めぐり会いは再び』。
早速その稽古に入ります。

初舞台公演が終れば各組に配属されるため、同期生全員で同じ舞台に立てるのは、この初舞台公演のみ。
厳しくも、忘れられない思い出が作れるひと月となることでしょう。


97期生の芸名です。ぜひ覚えてあげて下さいね。

留依 蒔世(るい まきせ)
華鳥 礼良(かとり れいら)
城妃 美伶(しろき みれい)
矢吹 世奈(やぶき せな)
海乃 美月(うみの みつき)
永久輝 せあ(とわき せあ)
彩月 つくし(さいづき つくし)
蓮 つかさ(れん つかさ)
夢 なつき(ゆめ なつき)
蒼瀬 侑季(あおせ ゆうき)
沙羅 アンナ(さら あんな)
ひめ乃 礼絵(ひめの れえ)
貴遠 すず(たかとお すず)
綺城 ひか理(あやき ひかり)
秋奈 るい(あきな るい)
春妃 うらら(はるひ うらら)
佳城 葵(かしろ あおい)
朝霧 真(あさぎり まこと)
雛 リリカ(ひな りりか)
夢人 麻未(ゆめと あさみ)
水香 依千(みずか いち)
凰羽 みらい(おうは みらい)
紅羽 真希(くれは まき)
花菱 りず(はなびし りず)
叶 ゆうり(かのう ゆうり)
桃堂 純(とうどう じゅん)
水月 牧(みなづき まき)
朝日奈 蒼(あさひな あおい)
澤 佳津伎(さわ かづき)
姫咲 美礼(ひめさき みれい)
彩葉 玲央(いろは れお)
碧宮 るか(あおみや るか)
水沙 瑠流(みずさ るる)
舞矢 聖華(まいや せいか)

2月 18日

宝塚音楽学校の文化祭

タカラジェンヌになるための養成学校、宝塚音楽学校
その宝塚音楽学校の文化祭が、2月19日(土)、20日(日)、宝塚バウホールにて行われます。

学校の文化祭と言えども、2年間の成果を見せるための立派な公演。
チケットも発売され、生徒のご家族やファンで劇場は満員。毎年即完売の状況です。

なお文化祭はあくまでも本科生が主体。予科生は“合唱2曲”などでの出演となります。


舞台の内容は、芝居やショー形式に構成されます。
これが盛りだくさんのステージ!
だって“踊る”…ひとつとっても、クラシックバレエ、モダンダンス、タップダンス、ジャズダンス、日本舞踊といくつもあるのですから。
「わずか2年間でこれだけのことを……」と感心します。

配役は「歌の成績のいい子はソロで一曲歌う」「芝居のできる子は台詞が多く…」など、成績を重視して決められています。
しかし、決して限られた生徒だけではなく、全員に台詞を振り分けたりと、誰もに見せ場のある公演となっていて、そこが学校の卒業公演らしいところです。

文化祭の構成・演出・指導は、音楽学校の講師はもちろん、講師をやっている歌劇団のスタッフも参加し、例年、12月頃から文化祭の稽古が始まり、通常の授業も文化祭の稽古へと変わります。
稽古が進む中、本科生たちは舞台化粧の練習をしたり、劇団に行って衣装合わせをしたり…。
忙しくも、ワクワクする日々…。


さて、宝塚ファンにとって文化祭は、未来のスターを探す格好の場。
宝塚音楽学校生徒と言えども、今すぐ舞台で通用するほどのダンステクニックのある子もいれば、現役生徒顔負けの歌を披露する子も。
「あの子、スターになりそう!」…。そんなことを感じながら観劇するのも楽しいもので、この文化祭の時点で「○○ちゃんのファンになった!」という人も大勢いるはずです。


本科生にとって、宝塚バウホールという憧れの舞台に立ち、“男役”“娘役”として一般のお客様の前で芸を披露するのはこれが初めて。
また、プログラムには、宝塚歌劇団生徒としての芸名も掲載されるため、まだ宝塚音楽学校生徒の身ではあるけれど、タカラジェンヌになれた気分もしたりして…

そう。この文化祭が終れば、もうすぐ卒業。
そして、宝塚歌劇団に入団できるのです。


5月 25日

“男役”“娘役”の決め方

ご存知の通り、宝塚歌劇団は全員女性。ゆえに“男役”と“娘役”が存在します。
(*注 “女役”とは言いません。“娘役”。)

“男役”になるか“娘役”になるかは宝塚歌劇団が決めるのではなく、自分で決めます。

でも「こっちがやりたい!」という思いだけでは決められません。
どんなに男役になりたくても身長が低ければ無理だし、170cmもある人は娘役がやりたくてもなれません。
やはり身長が決め手。

ただ「男役は何cm以上、何cm以下は娘役」などという明確な基準はありません。
だいたい163~165cm辺りがボーダーラインかな。

ボーダーライン辺りの人は、声の高さや雰囲気、自分の希望や周囲の意見なども参考にして決めます。

“男役”になるか“娘役”になるかは、入団してからではなく、宝塚音楽学校時代に決めます。
なぜなら、歌の発生方法、芝居の所作、日舞の男舞と女舞など、習得するものが男役と娘役では違うからです。

ほとんどの人が身長によって入学時にすでに決まっているようなものですが、ボーダーライン辺りの人や、まだ身長が伸びるために決められない人もいます。
それでも、芸名を考える本科の夏頃までには正式に決めます。

5月 19日

すみれ募金

“すみれ売り”とも呼ばれるすみれ募金は、宝塚音楽学校生徒による募金活動です。
「社会を明るくする運動」に協力したもので、昭和39年より行っています。

毎年5月の日曜日(昨年は新型インフルエンザの影響で延期されました)に、宝塚大劇場の前で行われます。

すみれ募金の造花予科生・本科生の宝塚音楽学校生徒たちは、鮮やかな着物に緑の袴を着用し、募金箱を持ち、「社会を明るくする運動にご協力ください!」と声をかけます。
そして募金して下さった人に、宝塚歌劇団のシンボル、宝塚市の市花でもあるすみれの造花をプレゼントします。

まだ学生である宝塚音楽学校生徒が、こうして公の場で一堂に会することは滅多にありません。
また4月に入学した予科生にとっては、これがお披露目のようなもの。

「あの子、いい男役になりそう…」
「この中から、トップスターが誕生するかもしれない…」
そんなことを思いながら、未来のタカラジェンヌに接する楽しみもあるのが、すみれ募金です。


今年2010年は5月23日(日)に行われます。
予科生(第98期)11:30~12:20
本科生(第97期)12:20~13:10
場所 宝塚大劇場 くすのき広場(雨天の場合は劇場内ロビー)
5月 17日

タカラジェンヌになるには

宝塚歌劇団生徒になるには、宝塚音楽学校に入学しなければなりません。
その入学試験は、3月末に行われます。

定員は40名。競争率は約20倍強。狭き門です。
今年2010年は25.7倍でした。

受験資格は15歳~18歳まで。
その春中学を卒業した人、高校在学生、またその春高校を卒業した人たち。

試験内容ですが、2008年までは歌やダンスの比重が多かったのですが、2009年より改定され、面接重視となりました。

1次試験(東京・宝塚)――面接
2次試験(宝塚)――面接、歌唱(課題曲)、舞踊
3次試験(宝塚)――面接、健康診断

…となっていて、面接のみの1次試験で約400名ほどに絞り、実技の2次試験で約100名~120名、最終の3次試験で40名を選びます。

受験料は、第1次試験は10,000円、第2次試験(第3次試験も含む)は20,000円 。
願書は11月下旬より宝塚音楽学校、キャトルレーヴ他で販売されます。

合格発表の模様は毎年ニュースなどでも紹介されますね。
晴れて合格した40名は、その後2年間、舞台人になるための厳しいレッスンに励むこととなります。


◆All About「宝塚ファン」
宝塚音楽学校入学試験が変わる!
5月 16日

宝塚音楽学校とは

宝塚歌劇団に入団するために学ぶ学校、それが宝塚音楽学校です。
つまり、宝塚歌劇団生徒(タカラジェンヌ)になるためには、必ず宝塚音楽学校に入学し卒業しなくてはなりません。

宝塚音楽学校の校章修学年限は2年間。1年目を予科(40名)、2年目を本科(40名)と言います。
そこで舞台に必要な実技や礼儀作法などを学びます。
(写真は宝塚音楽学校の校章)

科目はその年によって多少変わりますが…【バレエ】【モダンダンス】【タップ】【ピラティス】【ボイストレーニング】【日本舞踊】【声楽】【ポピュラー】【合唱】】【コールユーブンゲン】【楽典】【音楽史】【ピアノ】【演劇】など。
また中卒や高校中退入学者には別に、高校卒業資格を取る授業もあります。

1コマ80分。休みは日曜日だけで、19:00まで授業がある日もあります。

講師は約50名。その中には宝塚歌劇団の演出家や振付家などもいます。

2年間の間には何度か試験もあり、成績表も作られます。

「宝塚歌劇団の生徒になりたい」「素晴らしい舞台人になること」…少女たちはその目標を目指し、2年間、厳しい授業にも耐え、頑張るのです。


◆All About「宝塚ファン」
宝塚音楽学校
プロフィール

桜木星子

元タカラジェンヌ&いち宝塚ファンの視点から宝塚歌劇の魅力をご紹介します。
All About「宝塚ファン」ガイドを務めています。Twitterフォローよろしく
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