桜木星子の“宝塚×MAG”

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宝塚歌劇を「知って」「好きになって」「もっと楽しんで」いただくためのMagazine

宝塚×漫画

2月 21日

【宝塚×漫画】花組『ブラック・ジャック 危険な賭け』

漫画が原作の宝塚作品をご紹介します!

傷だらけの顔……黒づくめの衣装……
宝塚のトップスターが演じるキャラにはどこか合わないと感じてしまうブラック・ジャックが、宝塚市立「手塚治虫記念館」のオープンの年、1994年に採り上げられました。

原作・手塚治虫(秋田書店「週刊少年チャンピオン」1973年11月19日号~1978年9月18日号にて連載。1979年~1983年読みきり)

花組公演 ミュージカル・ロマン『ブラック・ジャック 危険な賭け』

ブラック・ジャック作・演出/正塚晴彦
1994年3月25日~5月9日 宝塚大劇場
1994年7月3日~7月29日 東京宝塚劇場

幼少の頃を宝塚市で過ごし、宝塚歌劇をこよなく愛した手塚治虫氏。
そんな宝塚歌劇へのオマージュとして描かれたのが「リボンの騎士」でした。ヒロイン、サファイアのモデルとなったのは、元宝塚娘役の淡島千景さんだったとも言われています。
白馬にまたがった男装の麗人、サファイヤ。手塚氏のみならず多くの方がイメージする宝塚の主人公。
しかしあえて「リボンの騎士」とは真逆の「ブラック・ジャック」を。やはり男役トップスターにサファイヤ姫は、線が細すぎるからでしょう。

ブラック・ジャックを演じたのは、花組トップスター・安寿ミラ。
そして東京公演では、安寿ミラが海外公演に出演のため役替りとなり、二番手の真矢みき。
それぞれの愛称より“ヤンミキ・コンビ”と呼ばれ大人気だったお二人。魅力的なブラック・ジャックでした。

火の鳥なお、併演のショーも手塚氏の「火の鳥」をイメージして作られたグランド・ショー『火の鳥』を上演しました。作・演出/草野旦。


◆配役(宝塚大劇場公演)

ブラックジャック:安寿ミラ
アイリス/如月恵:森奈みはる
ケイン:真矢みき
ジョイ:愛華みれ
スノードン卿:未沙のえる
サザランド:海峡ひろき
ベリンダ:美月亜優
ボーディ:天地ひかり
ジョアン:詩乃優花
エンリケ将軍:宝樹芽里
ヨランダ:渚 あき
ブラックジャックの影:匠ひびき
ピノコ:麻希ゆい
ローラ:月影 瞳
ヴィクトリア女王:町風佳奈
ニュースレポーター:紫吹 淳


All About「宝塚ファン」 手塚治虫と宝塚歌劇

1月 23日

宝塚×漫画 星組『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』

漫画が原作の宝塚作品をご紹介します!

現在も連載中、また2009年1月~フジテレビ系列でドラマ化された「メイちゃんの執事」が、29日より上演されます。

原作・宮城理子(集英社「マーガレット」連載中)

星組公演 バウ・ミュージカル『メイちゃんの執事-私(わたくし)の命に代えてお守りします-』


脚本・演出/児玉明子
1月29日(土)~2月8日(火) 宝塚バウホール
2月15日(火)~2月21日(月) 日本青年館大ホール

漫画が原作の作品の多くは、時代物やコスチュームプレイ。その中で、場所は日本、時代は現代の学園物は珍しいですね。
しかし、長身のイケメン執事と可愛いお嬢様がずら~っと並ぶこの作品は、まさに宝塚向き!
宝塚に新風を吹き込むことでしょう。

メイちゃんの執事◆配役
柴田理人:紅 ゆずる
東雲メイ:音波 みのり
本郷詩織(ルチア):白華 れみ
柴田剣人:美弥 るりか
忍 :真風 涼帆

本郷金太郎:汝鳥 伶
シスター・ローズ:美穂 圭子
華山リカ:音花 ゆり
木場:如月 蓮
仲本先生:南風 里名
桜庭:海 隼人
神崎:汐月 しゅう
加藤舞:妃白 ゆあ
夏目不二子:紫月 音寧
仲本夏美:若夏 あやめ
青山:芹香 斗亜
竜恩寺泉:夏樹 れい
看護婦:珠華 ゆふ
志村法子:毬愛 まゆ
根津 :漣 レイラ
医者 :翔馬 樹音
大門 :礼 真琴
麻々原みるく:紫 りら
山田多美:妃海 風
12月 21日

宝塚×漫画 雪組『ベルサイユのばら』

漫画が原作の宝塚作品をご紹介します!

漫画が原作の作品と言えばまずコレ! というか…宝塚歌劇と言えば『ベルサイユのばら』!

ベルサイユのばら 全5巻セット原作は『週刊マーガレット』(集英社)にて連載(1972年~1973年)されていた池田理代子さん作の『ベルサイユのばら』。

宝塚歌劇で初演されたのは、1974年月組公演。
その後何度となく上演され、これまでの『ベルサイユのばら』観客動員数は、400万人を越えました。

『ベルサイユのばら』上演のきっかけは意外にも「この漫画、宝塚でやって欲しい!」というファンからの声でした。
フランス王妃とスウェーデン貴族の恋。男装の麗人オスカルの存在。フランス革命。ベルサイユ宮殿……
華やかでドラマチックな設定は、宝塚にぴったりでした。

上演にあたり漫画ファンからは「原作のイメージが壊れる」などとブーイングが起きましたが、上演してみたら大ヒット。
そして、元々人気のあった漫画に宝塚が加わり「ベルばらブーム」なる社会現象まで起きました。

アニメ化、映画化され、グッズが売り出され、女子たちはベルばらの虜。
アイドル雑誌をはじめ様々な媒体に宝塚が取り上げられ、中でも榛名由梨さん、鳳蘭さん、汀夏子さん、安奈淳さんらの名前は、宝塚を知らない人たちの間にも浸透しました。

また『ベルサイユのばら』上演によりタカラジェンヌになりたい少女たちが増え、結果宝塚音楽学校の倍率もぐっと上がりました。

そして何より、多くのスターを生み出しました。


『ベルサイユのばら』がヒットした理由は多々ありますが、一つ取り上げると「スピンオフにより色々なベルばらが楽しめる」からでしょう。
「オスカル編」「フェルゼン編」「フェルゼンとマリー・アントワネット編」「オスカルとアンドレ編」に始まり、『外伝ベルサイユのばら』では、「ジェローデル」「アラン」「ベルナール」といった脇役たちが主役となるものも上演されています。

『ベルサイユのばら』はこれからもリメイクされたりスピンオフされたりして、スターを作り、従来のベルばらファンを楽しませ、新しいベルばらファンを作ってゆくことでしょうね。

脚本 植田紳爾
演出 植田紳爾/長谷川一夫(初演時)/谷正純(2001年~)


以下は、本公演で主要4役を演じた生徒たちです(1974年~2006年)

ベルサイユのばら その謎と真実◇オスカル 
榛名由梨/汀夏子/安奈淳/順みつき/紫苑ゆう/安寿ミラ/涼風真世/真矢みき/一路真輝/大輝ゆう/稔幸/彩輝直/大空祐飛/安蘭けい/朝海ひかる/貴城けい/水夏希/霧矢大夢

◇アンドレ 
榛名由梨/但馬久美/麻生薫/瀬戸内美八/麻実れい/大浦みずき/朝香じゅん/日向薫/杜けあき/麻路さき/天海祐希/香寿たつき/湖月わたる/樹里咲穂/彩輝直/安蘭けい/春野寿美礼/瀬奈じゅん/貴城けい/水夏希/立樹遥/柚希礼音

◇フェルゼン 
大滝子/鳳蘭/松あきら/みさとけい/大浦みずき/朝香じゅん/日向薫/紫苑ゆう/麻路さき/和央ようか/湖月わたる/安蘭けい

◇マリーアントワネット
初風諄/高宮沙千/上原まり/ひびき美都/仁科有理/毬藻えり/星奈優里/花總まり/白羽ゆり

11月 24日

宝塚×漫画 雪組『猛き黄金の国』

漫画が原作の宝塚作品をご紹介します!

NHK大河ドラマ「龍馬伝」も残すところ、最終回のみ。
香川照之さんがい~い味を出しているのが岩崎彌太郎。その岩崎彌太郎を主役とした宝塚作品があります。

原作・本宮ひろ志「猛き黄金の国」(集英社)

雪組公演 宝塚幕末ロマン『猛き黄金の国 ―士魂商才!岩崎彌太郎の青春―』

本宮ひろ志「猛き黄金の国」
潤色脚本・演出:石田昌也
2001年2月23日~4月2日 宝塚大劇場
2001年5月11日~6月24日 東京宝塚劇場

併演はレビュー・ロマネスク『パッサージュ -硝子の空の記憶-』(作・演出:荻田浩一)

三菱財閥の創業者・岩崎彌太郎の波乱万丈の生涯を描いた作品。
登場人物も、坂本竜馬や後藤象二郎、妻・喜勢をはじめ、実在の人物がずら~り。
主役・岩崎彌太郎を演じたのは、雪組トップスター・轟 悠(現在は専科)でした。

当時、この作品はちょっと異質と言われました。漫画が原作の作品は多々ありますが、主役のほとんどが、長い髪をなびかせた風の素敵なヒーロー。しかしこれは、ヒゲをたくわえた散切り頭の日本人。香川照之さんのように汚してはいないもの(ご、ごめんなさい…)、宝塚歌劇でトップスターが演じる役にはあまりないキャラ。
しかし、豪快で骨太の男、芯の通った大人の男を演じさせたら右に出る者はいないと言われる轟 悠をはじめ、雪組生の熱演により、非常に面白い、「こんな宝塚もイイ!」という出来に仕上がりました。


◆配役
岩崎彌太郎:轟 悠
高芝喜勢:月影 瞳
坂本竜馬:絵麻緒ゆう
後藤象二郎:湖月わたる
三野村利左衛門:成瀬こうき
川田小一郎:貴城けい
吉田東洋:萬あきら
渋沢栄一:飛鳥 裕
武市半平太:立樹 遥
矢島彌太郎:朝海ひかる
丸奴:紺野まひる
小栗上野介:未来優希
沖田総司:蘭香レア
グラヴァー:天希かおり
大久保利通:悠なお輝
井上馨:夕貴真緒
桐野利秋:すがた香
アーネスト・サトウ:天勢いづる
お竜:愛田芽久
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桜木星子

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