盆廻りの多い作品は場面転換がスピーディーなため大好きですが、出演者にとっては…それはそれであれやこれや問題が。


まず「乗り降り」に難あり。

“動いている盆に乗る”または“動いている盆から降りる”というのが多いですが、その際必ずかなりの違和感があります。

それでも足をとられないよう滑らかに乗り降りしなければなりません。
盆が右周りなら、進行方向に沿って右足から乗り込みます。

それから、真っ暗な場面での乗り降りも怖い…。
盆と舞台の間にある細い溝も怖い…。


「正面を取りにくい」という点にも難あり。

それぞれ自分にとっての正面…向くべき方向があります。
客席なのか、袖なのか、盆の中心なのかetc…。
盆が回っていると、それがどっちなのかがわからなくなります。

盆の上で踊っている時なんて特に。

花組公演『メモアールド・パリ』の「パッシィの館」、通称・泥棒貴族の場面の際、私、よく言ってました。
「盆は廻る、私も廻る、そしていつしか目が廻る」と…。


ちょっとしたトラウマでしょーか?
今でも、ムービングウォークを乗り降りする時、盆を思い出してしまいますわ…