宝塚名物と言えば…大階段(おおかいだん)。
フィナーレに、出演者全員が降りてくる大き~な階段のことです。

大階段の歴史は古く、1927年、日本で初めてとなったレビュー『モン・パリ』より使用されました。
最初は16段。
手動で設置していました。

やがて段数26段に増え、設置方法も手動から自動制御に変わりました。

ホリゾントに立て掛けてあるものが、自動制御によりぐぅ~っと前にせり出されてスタンバイされます。
その間、140秒。

フィナーレナンバーの途中、カーテン幕が降りている場面がよくあるのは、この大階段のスタンバイを隠すため。
カーテン幕の後ろでは、大階段が、おっちら前に進んでいるわけです。
逆にスタンバイを見せちゃう演出もありますよね。それも圧巻かも。

舞台裏で大階段が動いている最中、危険なため、生徒はあまりウロチョロできません。
「上手から下手まで移動」なんていうのも、大道具さんの指示に従って注意深く。

大階段の1番上に生徒がスタンバイするのは、両端にある「カゲ段」という階段を使って。


フィナーレで出演者全員が降りてくることを「階段降り」なんて言いますが、その最後に降りてくるのはもちろん、トップスター様。

照明が暗くなる中、組子全員が本舞台(平場)で、トップスターを見上げて迎えます。
その時、ピンスポットを浴びたトップスターの定位置は上から16段目。

トップスターが「これぞ宝塚のトップスター!」を1番感じさせる瞬間かな?