桜木星子の“宝塚×MAG”

桜木星子の“宝塚×MAG”

宝塚歌劇を「知って」「好きになって」「もっと楽しんで」いただくためのMagazine

2月 14日

“ダルマ”の魅力

宝塚歌劇の魅力の一つ、それは衣装。
豪華なもの、宝塚特有のものなど、たくさんの衣装が観客の目を楽しませてきました。

そんな衣装の中に“ダルマ”と呼ばれるものがあります。

これは、ワンピース型の水着のようなデザインをしている衣装。
なぜ“ダルマ”と呼ばれているのかと言うと、手と足が付いていない達磨を例えて。

腕も足も出ているため露出度はかなり高いと言えますが、そこはすみれコードのある宝塚。
目のやり場に困るようなものではありません。

羽根飾りやスカートが付いているものなど、ダルマにも色々なデザインがあります。
中には、ダルマを進化させた“タコ足ダルマ”と呼ばれる衣装も。
これは、裾にリボンのような紐が、タコの足のようにひらひらと付いているダルマのことです。


主にダルマが登場するのはショーやレビュー。
ラインダンスの衣装はほぼダルマで、40名ほどのダルマ姿は圧巻。
足をきれいに見せるためにも、ダルマは必需品です。


男役・娘役問わずダルマを着ますが、ファンに人気なのが意外にも男役のダルマ姿。
プライベートでもスカートを履かない男役の脚線美は、娘役にはない色気があるからでしょう。
羽根飾りの付いた黒のダルマに、黒の羽根鬘を被った男役なんてキレイですよね。

伝説として語られている男役のダルマ姿は、1961年『華麗なる千拍子』の寿美花代さん。
私も写真で拝見しただけですが、パイナップルの女王に扮した寿美さんの妖艶な美しさは、当時、それはそれは話題になったことでしょう。


大勢の観客の前で“足を出す”ダルマは、観る側には楽しみな衣装でしょうが、着る側には何かと神経を使う衣装です。
足さばきや、ちょっとしたポーズをとる時の足の向きにも、普通の衣装とは違う注意が必要。
腕や背中、ウエストなど、体のラインがすべてわかってしまいます。

いかに美しく見せるか……。タカラジェンヌたちは、日々努力しているのです。


2月 12日

ル・サンク vol.124『ロミオとジュリエット』

雪組公演 三井住友VISAカード ミュージカル『ロミオとジュリエット』の舞台写真集。

124


◆ 表紙 音月 桂

各場面ごとやスターのアップ写真に加え、あらすじや主な登場人物の紹介も。
作品の感動が伝わる豪華な一冊。

二つ折りポスター付き(音月 桂)

2010年1月24日発売 価格1.000円
2月 9日

何かと大変、最下級生

最下級生とは文字通り、一番下の学年のことです。
一番下と言っても、入団1年目の研1だけを指すのではありません。
最下級生とは、その公演での一番下。組子全員が出演する本公演では研1になりますが、その他、選抜メンバーによる公演ではそのつど変わります。

“最下級生”という言葉がある以上、最下級生には役割があるわけです。

例えば……稽古場では、稽古で使うセットをタイミングに合わせて出し入れしたり、小道具を上級生に手渡したり、劇団宛てに届いたファンレターを配ったり。
楽屋では、早替りのお手伝いをはじめ、衣装や小道具を忙しい上級生に代わって運んであげたり。

たとえトップスターであろうとも、ヘアーメイクさんや付き人など存在せず、すべて自分でやらなけれ
ばならないのが宝塚。
そのできない部分を、出番もまだまだ少なく時間的に余裕がある最下級生がやるのです。

つまり雑用係りのようなものですが、“上級生をよく見る”“そばにいる”というこれだけで勉強にな
ります。
どんなスターも最下級生を経験し、そこで何かを学んだのです。


公演全体だけではなく「○○の場面の最下級生」などにも使います。
上級生の中に一人ポツンと最下級生で入ったりすると、緊張すると共に、うれしいものです。

“最下級生”=抜擢とも言えるので、ファンの方々も注目します。
「8人口(8名での主にダンス場面)の場面の最下級生、○○ちゃんだね。まだ研3なのに凄い~」なんて。


昔。月組の何かのショーを観ていた時。確かカーテン前のダンス場面でした。
下手の端で踊っていた、まだあどけないけれどキラキラ光っていた美しい男役に「最下級生のあの子、ものすごくイイなぁ~」と思ったっけ。
それは、若かりし頃のゆりちゃん……天海祐希さんでした。
プロフィール

桜木星子

元タカラジェンヌ&いち宝塚ファンの視点から宝塚歌劇の魅力をご紹介します。
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